インドネシアは素朴な伏せやき(写真1)から備長炭までいろんなやき方で炭を生産しているんだ。でも,それらは他のページを見てもらえば分かるから,ここではヤシ殻(やしがら)を炭にする独特の方法を紹介しよう。写真2がヤシ殻炭製造所。原料のヤシ殻はココヤシ油を取ったあとのごみとしてインドネシア中いたるところに捨てられている。ここはそれを引き取ってヤシの皮と殻を分別し(写真3),内側のうすくてかたい殻だけを炭にやいているところなんだ。道具は底に5,6個穴をあけたドラム缶だけ。お金をかけなくてもできる仕事なんだ。
【写真1】
【写真2】
【写真3】
やり方はまずさっきのドラム缶に焚き火のオキを入れ,その上にヤシ殻を少し積む。しばらくするとオキの熱でヤシ殻の水分が蒸発して,やがて煙が出始める(写真4)。その煙に火がついたらすぐに次のヤシ殻を入れるとまた火が消えて煙になる。しばらくするとまた煙に火がつくので,さらにヤシ殻を追加する・・・の繰り返し。そうしてドラム缶の一番上までヤシ殻が詰まったら,棒でよくつついてふたをする(写真6,7)。この間大体6時間。ドラム缶はかなり熱いので6時間くらい冷ましてから中のヤシ殻炭を取り出す,というもの。
こうしてできたヤシ殻炭は伝統料理の焼き鳥(サテーという)を焼くのに使われたり,水をきれいにする活性炭(炭を加工して汚れがよく吸着できるようにしたもの)の原料となったりするんだ。君の家の水道水もインドネシアのヤシ殻炭が使われてるかもしれないよ。
【写真4】
【写真5】
【写真6】
【写真7】